Mobil SHC Cibus™ 32 HT (モービル SHC シーバス 32HT)
Mobil industrial , Japan
製品の概要
Mobil SHC Cibus™ 32 HTは、NSF H1登録潤滑油が要求される密閉系間接加熱設備での使用を目的とした合成系高性能熱媒体油です。 本製品は、熱分解と酸化に対する耐性を発揮するように処方されているため、潤滑油寿命を延長し、堆積物やスラッジ生成を抑制できる製品です。
Mobil SHC Cibus 32 HTの粘度特性は、効果的な熱伝達を実現するとともにシステムの効率を最大限にするように慎重に選定されています。 低粘度特性により、低温流動性が良好なため、低温環境下でも容易に起動できます。
Mobil SHC Cibus 32 HTは、比熱や高熱伝導率などによって優れた熱伝達特性を持つように設計されており、急速な熱拡散を可能にし、それによってシステム全体の効率向上を可能します。 さらに、Mobil SHC Cibus 32 HTは、揮発性が低いため、熱媒体油の消費量を低減することができます。
Mobil SHC Cibus 32 HTは、NSF H1に登録され、カナダ食品検査庁(CFIA)に認められている製品であるため、偶発的に食品と接触する可能性がある用途に適しています。さらに、Mobil SHC Cibus 32 HTは、ISO 22000に認定され、ISO 21469の要求も満たしている工場で生産されているため、最高レベルの製品品質が維持されます。また、Kosher(Parve) およびHalal の食物規定に基づく用途にも適しており、ナッツ類、グルテン、小麦および動物性食品を含まずに処方されています。また、DIN 51522の熱媒体油の要求およびその試験に適合しています。
Mobil SHC Cibus 32 HTは、ExxonMobilが提供するNSF H1登録潤滑油製品群の内の一つであり、食品および飲料製造業向けの製品です。
製品の特長と利益
特長 |
長所と期待できる利益 |
NSF H1登録潤滑油 |
偶発的に食品と接触する可能性がある食品や飲料の包装および処理用途での使用に適している |
ISO 22000の認可を受けISO 21469に登録された工場で製造 |
独立機関によって認証を受けた品質保証 |
高い粘度指数 |
高温でも粘度と油膜を維持して設備を保護 |
ワックスを含まず、低流動点特性 |
優れた低温流動性により、起動が容易 |
耐熱分解性能 |
スラッジや炭化物堆積をなくし、熱伝達能力低下を最小限に抑え、保全作業を最小限にする |
良好な熱的特性 |
伝熱システムの運転効率を向上させる |
用途
取り扱いと保管に関する注意事項
Mobil SHC Cibus 32 HTはその他のMobil SHCブランドの潤滑油と同様に屋内に保管し、H1潤滑油以外の製品とは隔離された場所に保管することが推奨されます。 また、はっきりと標示され他の製品とは別の指定された屋内区域に保管するのが理想的です。 ドラム缶やペール缶は、その他のNSF H1潤滑油以外の製品の下または上に積み重ねて保管しないでください。 新しい容器では封印の破損が無く、その他傷などがついていない状態であることを確認してください。 配送日、バッチ番号および有効期限を記録しておいてください。 開封した日付を記録し、開封後は適切な在庫のローテーションに基づき指定される適切な期間中に潤滑油を使用してください。 使用後は容器の蓋はすべて閉じて保管してください。 容器に未使用のオイルを入れ替えたりしないでください。 輸送の際は、は明確に標示されている専用の設備を使用してください また、NSF H1潤滑油の正確な製品名を明示したラベルを機械に取り付けてください。
Mobil SHC Cibus 32 HTは、その他のNSF H1登録潤滑油またはNSF H1に登録されていない鉱油系潤滑油と物理的に相溶性がある場合がありますが、混合すると製品の性能およびそのNSF H1登録資格が損なわれる可能性があります。 したがって、Mobil SHC Cibus 32 HTの性能を最大限に引き出し、かつNSF H1登録基準に準拠するために、Mobil SHC Cibus 32 HTに変更する前にシステム内を完全に洗浄しフラッシングすることを推奨します。
熱媒体システムでの用途
Mobil SHC Cibus 32 HTは、NSF H1登録の潤滑油が要求される幅広い食品加工用途における密閉型の加熱および冷却システムに推奨されます。 これには、食肉加工、水産加工および飲料加工、インスタント食品、および動物性食品の製品加工が含まれます。 さらに、この製品は、高温の潤滑油が大気に直接さらされる開放系での使用には推奨されません。 油漏れ箇所から高温のMobil SHC Cibus 32 HTが噴霧したり噴出した場合には、自然発火する危険性があります。
密閉系での最高バルク温度は280℃で、最高境膜温度は295℃です。 潤滑油の最高使用温度は高温にさらされる時間に依存します(システムの設計や流量などにより異なります)。 適切な運用については、装置メーカーに確認してください。 なお、推奨される条件は以下通りです。 1)ヒーター部においてレイノルズ数10,000以上の乱流を維持してください。2)ヒーター部において局所的に高い境膜温度になると潤滑油の寿命を短縮するため、(ヒーターメーカーの指示に従って)局所的な高い熱流ができないようにしてください。3)潤滑油の酸素との接触は潤滑油の寿命短縮につながるため、酸素との接触を最小限に抑えるために窒素ガスを封入してください。
Mobil SHC Cibus 32 HTの寿命を最大限に延ばすために、定期的な使用油分析とモニタリングを行うことが推奨されています。 システムにMobil SHC Cibus HT 32を充填してから1か月後に潤滑油の初期状態のチェックを実施し、その後は6か月毎に継続的に使用油分析を実施することを推奨します。
本製品は、21 CFR 178.3570 により規定される偶発的な食品接触のみを想定しています。
Mobil SHC Cibus 32 HTは 21 CFR 178.3570 により規定される偶発的な食品との接触の恐れがある箇所の潤滑油としての使用に関してNSF H1 登録されています。直接の食品接触を伴う潤滑油としては使用しないでください。
Mobil SHC Cibus 32 HTは、化学工業、製薬、樹脂成型などのさまざまな産業における密閉系熱媒体システムにも使用できます。
規格および承認
この製品は次の承認を得ています: |
Kosher & Parve |
Halal |
この製品は、次の工業規格の登録があります: |
NSFH1 |
NSFHT1 |
この製品は、次の工業規格を満たすか、またはそれを上回ります: |
Canadian Food Inspection Agency Acceptance |
DIN51522:1998-11 |
FDA21 CFR 178.3570 |
代表性状
Mobil SHC Cibus 32HT |
|
色相、ASTM D1500 |
0.5 |
密度@15℃、kg/l、ASTM D4052 |
829 |
引火点、クリーブランド開放式試験、℃、ASTM D92 |
234 |
動粘度@100℃、mm2/s、ASTM D445 |
5.91 |
動粘度@40℃、mm2/s、ASTM D445 |
30.4 |
流動点、℃、ASTM D97 |
-54 |
粘度指数、ASTM D2270 |
135 |
健康と安全
本製品の健康と安全に関する情報については、https://sds.exxonmobil.com/にある安全データシート(SDS)をご覧ください。
特に明記されていない限り、ここで使用されている商標は全て、Exxon Mobil Corporationまたは同社の子会社の商標または登録商標です。
05-2023